みんなのDenkikanレポート

  • 日時:6月27日(日)16:00OPEN/16:30START
  • 会場:蔦屋書店熊本三年坂 1F ヒノマルキッチン

スピーカー

  • 窪寺洋一(Denkikan代表)
  • 井田和也(蔦屋書店熊本三年坂)

Denkikanの簡単な歴史と、今やっている、これからやる映画のおススメ

今年で、開業110年 1911年1月1日開業なので、まるまる110年
元々は、今のシャワー通りの郵便局のところに、芝居小屋があって、そこを借りて映画を上映したのが最初。
今の窪寺さんで4代目で、ひいおじいさんが開業。
ひいおじいさんは、元々熊本出身というわけではなく、活動弁士で九州に巡業にきていて、その頃、まだ熊本には映画館がなくて、芝居小屋を借りて興行をしたのが最初。
その後、すぐに今の場所に移って、木造の平屋で立てたのが、大正3年。
最初は1スクリーンで800席。袖には2Fバルコニー席があり、ちょうど八千代座みたいな感じだった。
それが2代目の建物。
昭和三年に、鉄筋コンクリートで、建て直し。それも1スクリーン800席
1995年に、今の建物にかわって、26年目
元は1スクリーン800席で映画を上映してたけど、3階建てを切るというか、まず2階を作った。鉄骨を組んで、2階をつけたという感じ。大変だったらしいです。写真も残っているんですが…。
今の建物ができるまでは、1階は熊本松竹で邦画、2・3階で洋画のDenkikanという構成でやっていた。
老朽化で立て直しをして、今のスタイルに。
元々提携館として松竹の邦画を上映していたんですが、立て直したことをきっかけに、熊本は松竹が、直営館を作るということで、3スクリーン全て借りて、直営館としてやっていた。
その後松竹がシネコンにテナントとして入ることになって、Denkikanからは出て、全てDenkikanになった。
今は、3スクリーンで、シネコンでかからないものを中心に色々選んで上映をしている。

 

 

今のおススメは…
上映期間が短いんですが、(ちょっとずつ伸ばすこともあるんですけど、)
「アメイジンググレース」 アレサ・フランクリンのドキュメンタリー、非常に評判がよくて、入りもいい。
最近は、ドキュメンタリーの良作が多くて、今回紹介している、「写真家 森山大道」も含めて、非常に良いものが多いので、ぜひ見てほしい。

今の映画界は、年間1人あたりの映画消費は1本or2本

(お客様にその場で質問…映画館で年に何本映画を観ますか?)
日本は1.00本というのが平均的な年間映画鑑賞本数。
1年に1回Denkikanに行く人は普通の人
アメリカは、4とか5とかは行く。アジアの中でも日本は少ない方
そんな中でかける映画のチョイスの仕方は?

まずは、自分で映画を観て、そこで好きなものを選ぶのが基本。
ただ、それが必ずうけるわけじゃない。
興行としての収益の部分を考えるべきだけど、それだけでいいわけでもなくて…
26年ほどやっていて、いまだに模索中のテーマのひとつ。
自分が良いと思った映画を、たくさんの人に見てもらうというのが一番いいことなんだけど、そこには、中々たどりつかない。
なので、収益的なところも必ず意識して、でもクオリティが高いものを上映したいということを思っている。
色んなジャンルがあって、もちろん好き嫌いもあるけど、偏りがないように選ぶようにしている。

映画「写真家 森山大道 過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい」の公開期間は1週間?

ドキュメンタリーは基本1週間。
森山大道は、81歳のカメラマン
日本より海外からの評価が高い、独特のモノクロの写真を撮る
今回の映画に関していうと、写真集の作りのこだわり、スタッフもすばらしいけど、1冊の写真集ができる過程を描いた映画
この過程をじっくり見せてくれるドキュメンタリーはめったになくて、この機会に、こういう日本人がいるというのを、ぜひ見てほしい

 

 

写真集ではないんですが、ドキュメンタリー映画の中でも出てきた、「東京印書館の印刷の世界」を当館(蔦屋書店熊本三年坂の地下)でパネル展を実施しています。
ぜひ帰りにでも見て下さい。

クロストーク

コロナ禍で映画の楽しみ方・スタイルが変化してきてる、ここ1年半ぐらい
映画館にいくお客さんの動きは?

昨年からコロナの感染拡大で、5週間ぐらい休んだり…
一時期ライブハウスが悪だみたいな扱われ方をしましたが、同じような感覚で、映画館も人が集まるところなので、客数は落ちている。特にシニア層が来なくなった。
平日は、特にシニア層が多かったので、そこが減っている。
シネコンは、元々若年層が多いから、ミニシアター系よりは、影響がなかった。
大元のアメリカあたりの映画館がクローズして、公開が延期になって、日本でも洋画の公開が減って、映画の量が減って・・・
洋画が減ったので、邦画が頑張らなきゃいけなくなって、アニメとかが増えて、「鬼滅の刃」は、400億をこえて…という状態だけど、コロナ禍の特殊な事情も含めて、そういう現状になったのかなと。
シネコンは、お客さんが入る映画をたくさんかけないといけないから、1日に30回とか大作かけて…
未だに洋画が少ない現状ではあるので、邦画が頑張らないといけないけど、製作の問題もあって…。
映画館が休むと、作る方も厳しくなって、もちろんそれは、配給会社もで。
映画を製作したけど、映画館が閉まっているから、公開が延期になって、後ろにずらしても、いつ映画公開できるかわからないという状態が生まれる。
シネコンは直営でやってるところが多いけど、そこはその配給会社の映画をかけるのが優先されて、インディペンデントの映画は、いつ公開できるかわからない。
そうすると(お金がまわらなくなるので)配信にする
映画館での公開はしない、配信にするor映画公開と同時に配信をするという流れになる。
海外も、ディズニーなんかも配信をするというのが増えてしまった。
一番最初に映画館で見てもらって、そのあと発売になって、そのあと配信になって…だったのが、逆になっている。

元々、公開になって、半年後にパッケージになって、その後、・・・・ウィンドウが決まってた
作ったはいいけど、公開できないから、配信にして回収しようとするし、

いつもどるかわからない状況で、何とか続けているわけで。
映画館の組合があって、そこで話していると、「先に配信でやられると困る」というような話になり、配給に話もするけど、なかなか苦しい。
洋画になると、そもそも本国が決めることなどで、どうしようもない。
興行の人たちは、映画館はいらなくなるんじゃないか?という思いはある。
コロナ禍で配信で観ていた人が、その後、映画館に返ってくるのか?不安は確実にある。

 

映画館の客数は?

今は20~30%減。
興行組合とミニシアターの全国組織があって、集まれないのでZOOMで話をすると
やはり20~30%落ちているのが、全国的な傾向。
そのあと、戻ってくるのかが分からない。

ツタヤは、お客さんの数は半分ぐらいに。館全体としては、半分ぐらい。
レンタルの売上は3割減ぐらい
ツタヤは郊外にもあって、ロードサイドのツタヤは、緊急事態宣言があけてから戻ってきつつある。
レンタルや本が調子よく戻ってきつつある。
でも当館(蔦屋書店熊本三年坂)は街中に出てくる数が減っているので、客数でいうと半分ぐらい
時間の短縮の影響もある。そういう客数減もありますが、
商店街を歩いている人の数がめっきり減っている

ミニシアターに顕著に起きていること?

シネコンが熊本には7つある。
熊本市の人口が74万ぐらい、商圏100万ぐらい、宇城がちょっと遠いですけど、割と近いところにあって、6つは近郊にある。
こんなに近くに、たくさんシネコンがある都市は、あんまりない
福岡もたくさんあるけど、人口が多くて、このぐらいの人口で、こんなに近いとこは、めったにない。
しかも東宝が4つあるとこなんて、ほぼない。
メジャーな洋画作品がかからなくなってきたということは、勿論邦画で補うことになるけれど、邦画も直ぐには公開出来ないので、どんどん上映する作品が必要になってくる。閉めてもいいんだろうけど、シネコンの10スクリーンとかを埋めないといけないので、「鬼滅」とか、ヒット作をたくさんのスクリーンでかける。もしくは昔の映画をかける。
うちみたいなミニシアター系は、アート系の作品をできるだけかけるようにしているわけだけど、そういう映画館は、もちろん東京の方がたくさんあって、Denkikanだと、アート系も4割ぐらいしかカバーできてない。
映画全体が少なくなったことで、シネコンなんかも、アート系もかけるようになったし、そっちに流れていくようになったので、仕方がないことだけど、その影響も受けている。
松竹系もやっていたけど、シネマ歌舞伎なんかもピカデリーでやるようになって、かける作品が競合するようになってきた。なので、Denkikanとしては選択の幅が狭くなってきている。

ミニシアターでかかるようなインディペンデントの映画も、影響があるのか?

今まではインディペンデント系の作品は公開しなくなるということはあまりなかったのですが、先日のように、東京・大阪が緊急事態宣言で、閉まってしまったりすると…。
東京・大阪での公開が延期になると、地方が先に公開するということはなくて…。
「くれなずめ」なんかも、急遽延期になったり…
熊本の状況がよくなっても、東京がダメだったら、出したがらないので、結局全部止まってしまう。
全体的によくならないと、1か所緊急事態宣言だと。厳しいままの状態が続く。

シネコンと競合するような作品とは? 「くれなずめ」とかが競合する?

「くれなずめ」もそうですが…系列があって。
ピカデリーは、松竹の系列なので、新宿ピカデリーでかかるものから選んでいる。新宿ピカデリーは、新宿のメインのターミナルの劇場なので、単館系もかけている。
そうすると、こっちではかけられなくなる。
日比谷シャンテは、元々東宝のチェーンの中なので、東宝が使いたいと言えば、優先されやすい。そういうのが原則なので。
そうなってくると、選択の範囲が狭まりつつある。

イオンシネマさんも、わりとNetflix系とか、アカデミー賞に絡む作品とか(ショーレースに参加する為にちょっとだけ公開)をかけ始めていて、邦画で出資されてるものとかがあるので、そのあたりも、Denkikanでは、かけられなくなりつつある

 

ピカデリーができて、街中減った?

すぐにまん延防止がでたので、影響をはかるのは、これからかなと。

シネコン対ミニシアターの対比の中で、7対1、63スクリーン対3スクリーン の中での差別化のポイントは?

シネコンはシネコンなりの良さがある。もちろん自分でも観にも行く。それはそれでよくて。
元々かけている作品のタイプ自体が違うものが多いので、それを続けていくことが、差別化といえば差別化。
旧作もデジタルリマスター化されていて、たくさん出てくるので、旧作も含めて、混ぜながら上映したい。
特集上映、監督を特集すると6作品ぐらいかける。邦・洋問わず、特集上映はしていきたい。

メジャータイトルのリマスターもDenkikanでかけることかできる?

東宝さんがやっていた、「午前10時の映画祭」。ああいうのを街中でやってくれれば、観に行くのにとは、よく言われる。あの旧作ラインを。
ただ、あれは、東宝のオリジナルの企画なので、それを映すことはできない。
映画をかけるには、版権が必要で、あの企画は、「午前10時の映画祭」で版権をとっている。わざわざ1個ずつ。版権は、結構長くて、5年ぐらい配給さんが持っていることもあるが、「午前10時の映画祭」という枠でまとめて版権をとっているので、これが良かったからと言っても、他の劇場でもかけたいということは、難しい。
あの企画は、あれでいいことだと思う。
大きいスクリーンで、臨場感があって、リマスターされてるので、画質もよくて音もよくて、いい企画だと思います。

Denkikanで旧作をかけるときは?

配給会社には、アイマックというシステムがあって、何月に、どの作品が封切りになりますよというリストがあって、そこから選んでいく。その中にデジタルリマスターになる作品も入っているので、そこでやるかやらないか、チョイスする
邦画に関しては、35ミリがあるので、やろうと思えばできなくはない。版があるので
洋画は、個人的にうちがやりたいからといって版権をとるのは大変。
配給会社がもってるものをかけさせてほしいと頼む方がいい。
ただ、35ミリを映せるスクリーンは、現在ほとんどなくて、シネコンはほぼその環境を持っていない。
Denkikanは、1スクリーンだけ35ミリが映写できるけれど、今ほとんどがデジタルなので、デジタルの機械とは全然違って、35ミリの映写ができるようにするには、定期的にメンテナンスをする必要があって、メンテの後に映写をするしかない。
メンテナンスする人も福岡にいるにはいるけど、ご高齢で…。
熊本にはもともといなくて、福岡がいなくなれば、東京から呼ぶしかない、
部品もないので、壊れたら終わりという状況。35ミリをかける機会は極端に減っていて、Denkikanでも年1回ぐらい。
次は、9月下旬ぐらいに、「映画と浪曲の実演」を企画していて、その時に、角川さんに35ミリを依頼して準備して、その後関連する浪曲を演奏予定。

なので、旧作はどれもこれもできるわけではなく、決まったものの中から、できるものだけかけている状態。

その「映画と浪曲の実演」企画はどれぐらいの時間?

フィルムが終わったあと、休憩、浪曲は30分ぐらいで、合計で2時間ぐらい。
フィルム映画を観たいというお客さんに需要がありそう。
1年に1回ぐらいしかないので、貴重な機会。
フィルム映画というのは、フィルムの状態によって違うので、今度くるフィルム次第だけど、古くなると画面に“雨”が出てたり、ちょっと味があったりもする。
デジタルリマスターをするとほんとに綺麗で、それとはちょっと違う感じになる。

サブスクとの兼ね合い?

行定監督の「劇場」という作品が全国公開を松竹がする予定だったが、映画館と配信で同時公開。
同時公開というのは、実験的なものがあって、我々も果たしてどの程度の人が映画館にきてくれるのか?という手探りな状態あった。タイトルが「劇場」なこともあるが、思ったより映画館にきてくれた。
行定監督が、舞台挨拶をしていたというのもあるが、そういう意味では、実際それがなかったら、オンラインで観るのか、どれぐらいの人が映画館に来たかわからないけれど、同時公開の場合は、影響があるかなとは思う。

サブスクのサービス、どのような人が(どれぐらいの数)入ってますか?(お客様に質問)

一つはコロナの状況の中で、サブスクに入るという状況は増えている。
元々映画館とオンラインの配信は、そういった需要が増えていくのは分かっていた。
それがコロナによって加速して、急に変わっていった。急にきたので、備えてなくて、よく分からない状態

同時公開だと、劇場に行くのか、自宅で観るか選べる。

レンタルとサブスクの関係だと、サブスクは、映画公開作の関連作需要が高まる。
それは、元々レンタル店が強かったことですが、サブスクは数量制限がないのが強みで、
レンタル店は今ある本数までしか貸し出せないので、品揃えは考えていかないといけない。
映画館とサブスクで同時公開だと、僕は作品としての「劇場」はDenkikanで見ましたが…、自宅で見るというのは、ハードルは低いけれど、映画体験とは違う。
大きいスクリーンで、いい設備でみたい。
時間つぶしで見るにはサブスクでいいけど…
サブスクで喚起された状態で、映画館に行くという人が増えてもいいのでは?

一部業界の人は、相乗効果、宣伝効果になるという人もいる。
どうなるかわからないけれど、それを見ることで、映画館で観たくなるという人がいればいいんだけど、決まった時間に、お金を出してみるというのを選んでくれるか?というのはある。

観たいと思っていても、公開期間が短くて(タイミング的に)見れなかったり…、
映画館に来てもらうための「仕掛け」ってどのような事を考えてますか?

映画館も色々な種類があって、4DXだったりいろいろ、ドルビーシアターだったり、アトラクション型が増えてきていて、そういうところでお金が取れる仕組みに世界中が変わっている。
ただ、それは設備投資ができるところ、いわゆる大手しかできないけど、そういったことに移っていって、次なるものがでてくるのではないか。
それが映画としての、未来形というか、それをずっと見ていくのか?また観たいと思うのか、それは映画会社次第かもしれないけれど、でてくるのかなと

この映画を観てほしいと思った時、知らせる手段は?

Denkikanのかけているような映画には、宣伝費がなくて、個人的に小さい宣伝をするしかできない
マスコミの方に伝えて、見てもらって紹介してもらったり、そういう地道な活動しかない。SNSもあるけど、やっぱり地道な活動しかないかなと。

ファスト映画の悪影響など?

影響かどうかはわからないけれど、何百億の被害が…とは言われているけれど、自分たちまで影響しているかは、まだよく分からない。

ビッグタイトルにスクリーンの割り当てや宣伝は集中してる
できるだけ多くの人にひとつの作品映画を観てもらおうというスタイルで、1人の人にたくさん映画を観てもらうというものではない。
ミニシアターとシネコンの比較を考えると、Denkikanでは1人の人の消費を増やすことを考える?

シネコンがたくさんできたことで、需要があるものが、たくさんのスクリーンでかけられる。
それによって他の作品がかからなくなる。そういう現状はでてしまう。
1本の格差というか、入らない映画は全く入らなくて…という、入るか入らないかしかなくて、中間がない格差。

入らないのが良くない映画ではなくて…

映画を探す上で、なんで観たいのか?どこで引っかかるのか?何を基準にするのか。ヤフーのレビューを観て、皆が見ているから行くとなるからなのか、そうやって探すのが増えてるのかなと。
ネットは自分から調べれば、今まで知ることができなかったことを調べることできて、色んな作品を探すことができる。もっとそういうアプローチがあってもいいのに…と思うというか…
テレビの宣伝が多ければ、どうしてもそこに流れてしまうけれど、それだけではなくて、選んで欲しいとは思っている。

三年坂店…、レンタルは(事業として)、実は撤退するんですが、映画というコンテンツに対してアプローチをやめるわけではなくて、周辺の店舗に集客をするとか…、

Denkikanさん(やシネコンさん)と組んで、上映会なんかも一緒に提案していければいいなと思ってます。
小さな良質な作品の中で、選んでやっていきたい…。
1人の人がたくさんの映画を消費する方のプロモーションができればと思ってます。

蔦屋さんには本があるので、映画の原作もたくさんあって、映画とは切っても切れない関係性があって、今後も一緒にできれば。
レンタルがなくなるのは、見損なった作品を観たりしていたので、さみしい気持ちはしますが、今後とも一緒にお願いします。

お客様からの質問

映画体験がどういうものなのか?映画体験の本質?

小さい頃とかに、映画に連れてってもらう機会があったと思うんですが、もしくは中学生ぐらいから自分で行くか、その時観た映画に影響を受けるというか、
うちは映画館なので、親の仕事場として映画を観てたけど、今でも心に残ってる映画はある。
あの時観た映画はとても良くて、今でも思い出す…みたいな映画。
DVDとかでもいいんですが、大きいスクリーンで、たくさんの人達と共有するのが、映画館の醍醐味。
実際、そういう企画、ミニシアターの全国規模の集まりで、全国で8か所一斉に、8/22ぐらいから一週間、子供向けの映画を上映する。
なるべく子供に映画を観てもらう。何か思い出になるような。ミニシアターの人が選ぶ、子供に見てほしい映画を7本。
アニメもあるんですけど、1本は活弁士がいるモノクロのサイレント映画、そういう体験をしてもらう。
1作1作にワークショップもあって、アニメの塗り絵の教室とか、そういう企画を考えている。
子供の時に、そういう体験をしてもらって、映画を好きになってもらう。
熊本は、映画の俳優さんが、たくさん若手が出ていて、そういう人達は、子供のころ映画館で見たという人もいて、ほんとに今熊本は、若手の映画俳優が頑張っているので、そういう体験になってもらえれば。

韓国やオランダの映画事情(お客様の発言)

(韓国)

デートスポットだったり、家族で行ったり、月1回ぐらい。やることとか、行くとこがなくなったら、公園のようにいくというような、思い出がある場所
映画の内容自体も家族向けが多くて、元々家族ぐるみの集まりが多いので、話題になりやすそうな内容が多い。映画を観たあと、家族で感想を話しあうとか、そのあと食事に行くとか。
周辺で買い物ができるとか、飲食ができるとか、全てが映画館の周辺に集まっている印象。
韓国では、韓国製作の映画自体が愛されている印象。日本では、日本の映画を見に行こうってなっていない印象がある。
韓国では、気軽に行っていたイメージで、そういう映画館に行く文化が根付いている。
他の物価は、日本より韓国が高くなっているけれど、映画の価格は、日本よりずっと安い。
熊本で、まちづくりの視点から見ると、Denkikanの外で、ポスターを5分ぐらい眺めて、上がっていく人がいる。そういう散策路になっているようなところがいいなと。

(オランダ)

オランダは、文化度が高いというか、オペラ・バレエを見に行くもそうだけど、大きい・小さいシアター、それぞれでテーマに沿って自主的に映画際を企画していて、そこに通ったりして、一般的に、よく映画館に行く。
年代物の映画を上映したら、そのコミュニティの人が集まって、生活の一部になっている気がする。
映画・舞台が作られることが、一般の感覚として、身近にある。知り合いの知り合いが製作をしていたりとかして、文化・映画・劇場が身近な存在だった。空間体験が重要なのかなと思っていた。
配信は、映画が、コンテンツとしては観れるようになったけど、実際にその場に行って、同じ時間を共有するということが、本質にどう考えられているのかな?これからの映画館がどうなるのかが、非常に興味がある。

(Denkikan)

映画館の本質は、皆で集まって観るということで、家でテレビを観るとは根本的に違う。
映画館の危機は何度かあって、テレビが出た時が一番危ないと言われ、そのあとビデオが出て…
その度に、映画館がなくなるぞという話は必ず出るけど、それでも残っている。
映画館で観る映画のスタイルというのが、文化のスタイルとして残っていくものと思ってはいるけど、お客様あってのもの。
いくら配信があっても、映画館は残っていくものだと思っている。
35ミリからデジタルになったり、機械的に変わるものはあるけれど、箱の中で映画を観るというのは残ると思っている。

 

映像をちゃんと見てほしい。

地元のクリエイターを紹介したり、プロモーター側を集めたりのフェスみたいなのができると嬉しい。地元と一緒にということができれば嬉しいので、してもらいたい。

個人的に映像を撮ることが増えた。個人的に撮った作品を、直接来て、映画を上映して欲しいという人は、しょっちゅうある。電話もあるし、全国まわってる人もいる。
映画館でかけるには、ちゃんとかける為のDCPという素材フォーマットがあって、DVD・BDでもかけられるけど、操作が余計にあって。DCPにしてくれれば、そのまま流せはするけど…
映画館的に言うと、映倫とかジャスラックとか著作権の管理団体との兼ね合いがあって、興行組合にも入っていて、何でもかけられるわけじゃない。
なるべく映倫を通してくれとか、言うしかないことがある。
自分たちで作ったものをお金をとらずに、やるというなら、できるかもしれないけど、興行ということを考えると難しいことは多い。
イベント的に場所貸しはできなくはないけれど、あまりやってはいない。
DCPの形式にするのは、そんなにお金はかからないかもしれないけれど、映倫やジャスラックの審査は、時間もお金もかかって、それを1スクリーンだけ…というのでやるには、割には合わないかな…と。
新町のプロモーションビデオを作って、無料の上映会をやったことはある。

名画座的な上映の仕方の話があったが、アメリカでは、スターウォーズとか新作が出るときに、オールナイトで流したりしたりするけど、日本では東京の方でも見ない。なんでかな?

日本は、どちらかというテレビで流す。そこで、どこで上映するかを入れる、
邦画・アニメの場合は、テレビ局の出資が多々入っていて、そうするとテレビを優先してしまうところがあって…。テレビの方が、みんなで見てくれて、新作の動員にもつながる。

以前、Denkikanの映写のバイトが熊大の映研の子たちで、オールナイトの上映会をやっていたのは、全部その子たちがまわしていたので、映写ももぎりも全部できるので、全部自分たちでやっていたから費用が発生しないからできていたというだけ。

35ミリの映写機のメンテナンスを覚えたら、需要はありそうですか?

35ミリを置いてるDenkikanと天草の本渡の第一映劇と小国のシネホールしかないので、需要がない。
2、3年前、70ミリフィルムの上映ができるのが、東京駅の近くの映画館ではないけど、1か所だけあって、その上映会があった。70ミリフィルムでかける為に「2001年宇宙の旅」を用意して、それを全世界で何ヵ所か上映して、日本では東京で1週間だけ。その70ミリの上映をできる人が1人しかいなくて、上映回数も決められていて、ものすごく丁寧に扱っていた。
僕も朝5時から並んでようやく手に入れて、1日2回、300人ぐらいのホールで14回だけ。
70ミリのメンテができれば、そこには就職できるかなと。
どこが違うかわからないですけど、その人1人しかできないということだったので。

最後に今後の予定など

子供向けの上映会の企画を8月にやって、9月に映画と浪曲の上映会を1日だけやって、
10月に渡辺監督の特集上映を予定。渡辺監督は、復興映画祭で、行定監督がかけた(「わたしは元気」)ほとんどどこでも上映してない監督の作品で。復興映画祭の時に、行定監督が、これはDenkikanでやってもらうしかないといったので、やるしかないなと…
ということで…秋までに1週間ずつぐらいの企画上映があるので、ぜひ観にきてほしいなと思います。

 

本日の軽食のご紹介

出張料理KEITAより

アランチーノ(リゾットコロッケ)とピクルスとイタリアハムのモルタデッラ
ピアディーナ (イタリア中部の郷土料理ハンバーガー)
Denkikanには、1階のハンバーガーショップとセットのイメージがあるので、それを意識してイタリア風ハンバーガーに。
和牛のハンバーグとフェンネルやクミンを入れたスパイシーなニンジン、県産じゃがいものロースト、ひよこ豆、カポナータなど、伝統的なイタリア料理を取り入れて、でもファストフードをご用意。

*KEITA カフェ&バー イタリア惣菜
熊本市北区清水亀井町55-64 トルチェ1F

協力