世界の音楽情報誌「LATINA」×熊本シティエフエム791「SERENA SERATA」×蔦屋書店熊本三年坂

世界の音楽情報誌「LATINA」
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熊本シティエフエム791「SERENA SERATA」
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蔦屋書店熊本三年坂
熊本シティエフエムで毎月金曜日17:00-18:55で放送されているワールドミュージック専門番組「SERENA SERATA」で
毎月1回世界の音楽情報誌(今はWeb版)「LATINA」が選ぶする3曲をお届けしています。
蔦屋書店熊本三年坂では、LATINA編集部 花田勝暁氏のコメントと共に、収録アルバムをご紹介します。
今月の3曲

ARTIST:Tincho Acost

SONG:Para Brisa

LATINA編集部 花田勝暁氏コメント

アルゼンチン、ラ・プラタの、いびつで壊れやすい宝石のような才能、ティンチョ・アコスタの新作『SILENCIO』から、ホドリゴ・カラソとのデュエット曲「Para Brisa(そよ風のために)」を。
この曲のYouTubeのスタジオライヴverでは、ホドリゴ・カラソではなく、クリバスのフェデリコ・アギーレとデュエットしています。
この例が端的に示すように、ラ・プラタの若き才能たちが、まるで彼の才能を大切に守るためかのように、ティンチョの周りに集結しています。

収録アルバム

ARTIST:Tincho Acost(ティンチョ・アコスタ)
ALBUL:SILENCIO (シレンシオ)
TAIYO-0038
販売価格:2,400円(税込)
販売サイト:大洋レコード

アーティスト情報

Tincho Acost(ティンチョ・アコスタ)
1980年サン・カルロス・デ・バリローチェ出身。
国立ラ・プラタ大学音楽学部の出身者を中心に、水の匂いのするコンテンポラリー・フォルクローレ、川沿い音楽の一大産地となったラ・プラタ市に居住し、2014年に制作したファースト・アルバムでデビュー。
声と7弦ギターのコンビネーションで活況を呈すシーンのなかひときわの輝きを放ち、人気の映像配信プロジェクト、Sofar Latin Americaにも登場。
本作にも参加するロドリゴ・カラソや2月に来日したクリバスのフェデリコ・アギーレ(acc,vo)をはじめ、ルーカス・エレディアにクララ・プレスタ&フェデ・セイマンディ、マルティン・スエー(bdn)、フランソワ・ムレカらとステージをシェア。
2015年には自らのギター奏法のヴァリエイションのひとつ、ショーロの本場でもあるブラジルへもツアーを敢行、サンパウロのジャズ・ベーなどにも出演しています。
声と7弦ギターの表現にこだわった前作から5年の沈黙のあと、満を持してサブスクリプションにて発表された本作「シレンシオ」は一転、
ロドリゴ・カラソと共作・共演した冒頭の”Para Brisa”(そよ風へ)からして、耳を澄ますとコーラスやカホン、ビリンバウなどの打楽器に、コントラバスやチェロにアコーディオンと多くのアンサンブルが施されている。

ARTIST:Aziza Brahim

SONG:Hada jil

LATINA編集部 花田勝暁氏コメント

Transglobal World Music Chartの2019年11月から2020年8月までの評価を考慮した年間チャートで、アシサ・ブライムの『Sahari』がベスト1に選ばれました。
今のワールドミュージックを代表する音を聴いてみましょう。
アシサ・ブライムは、領土問題がいまだ解決しない「アフリカ最後の植民地」西サハラで生まれ、現在はスペインで活動をしている女性シンガー・ソングライター。
「砂漠のブルース」とは異なる系譜のサハラ砂漠周辺のポピュラーミュージックです。
西サハラの伝統的なパーカッションであるタバル・ドラムとエレクトロニックなパーカッションとの融合がいい塩梅です。

収録アルバム

ARTIST:Aziza Brahim(アシサ・ブライム)
TITLE:Sahari (サハリ)
INR-8041
販売価格:3,080円(税込)
販売サイト:サンビーニャ

アーティスト情報

Aziza Brahim(アシサ・ブライム)
1976年に西サハラの難民キャンプ生まれ。
父を戦争で亡くし、自身も様々なキャンプ地を渡り歩く。
後に奨学金を得てキューバへと留学するが、音楽家を目指すため学校を辞めて帰国。
フェスティヴァルなどで活躍して1998年にはコンピレーション盤に録音を吹き込み、その名が知られるように。
その後2000年にスペインへと渡り、バルセローナを拠点に音楽家として活動。

やのとあがつま

SONG:会いにゆく

LATINA編集部 花田勝暁氏コメント

2014年、ニューヨークでの公演での共演からスタートした矢野顕子と、津軽三味線奏者の上妻宏光の2人よる新しい音楽表現の探求が、1つのアルバムとして完成した。
民謡と世界のポピュラー音楽に理解のある2人が、民謡を独自のアプローチで表現するプロジェクト。
今回聴いてもらう「会いにゆく」は、矢野の詞に、上妻と矢野の2人でメロディーをつけ共作した新曲。
コロナ禍より前に作られた曲だが、今聴くことで聴くものそれぞれの心に新たなメッセージが付与される…。

収録アルバム

ARTIST:やのとあがつま
TITLE:Asteroid and Butterfly
VICL-65280
販売価格:3,500円(税込)

アーティスト情報

やのとあがつま
76年、デビューアルバム『JAPANESE GIRL』で、日本の音楽・文化を独自の表現として昇華し、その後 の活動でも童謡や民謡などを新解釈アレンジでの演奏を披露するなど、
ボーダーレスな音楽的側面から日本の伝統音楽のエッセンスを取り入れるアプローチを行なってきた矢野顕子。
日本を代表する三味線奏者の一人であり、伝統を踏まえながらもジャンルや国境を超えたボーダーレスな活動を重ね
“伝統と革新”を国内外に発信し続けて来た上妻宏光。
2014年9月NYで共演、二人が織りなす斬新なステージは喝采と賞賛を受けた。
2015年、日本凱旋公演。2018年には矢野顕子の最新アルバム『ふたりぼっちで行こう』で、上妻宏光とのコラボレーションにより「Rose Garden」を新スタイルとして発表。
二人は親交を育みながら2019年ついに新ユニットが始動!

世界の情報誌「LATINA」

広い世界の多様な音楽を紹介してきた世界の音楽情報誌「ラティーナ」が、2020年からweb版に。
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熊本シティエフエム791

毎月金曜日 17:00-18:55
パーソナリティ:久間 珠土織
大人の魅力を、落ち着いた雰囲気で流す番組。
フレンチ・ブランジリアンミュージック・ラテン・ハワイアン・ヒーリング・カンツォーネなど色々な音楽を、様々なゲストを迎えてお送りしています。